日本人留学生の伸び悩み

 日本人の海外留学が伸び悩んでいます。日本学生支援機構の調査結果によれば、日本で学ぶ外国人留学生が過去最多の約40万人となった一方、日本人留学生は約9万人でピーク時より2割少なくなっています。出身国は中国の13万1,097人が最も多く、全体の3割を占めています。次に多いのはネパールの10万239人で、前年から55%増えています。海外の大学などで学ぶ日本人留学生数は、2018年度に11万人を超えたものの、新型コロナウイルス禍で減少し回復の途上にあります。

 伸び悩みの背景には、円安と留学先の物価上昇によるコスト高があります。円安は外国人留学生の獲得には追い風となっています。留学費用の割安感が人気の背景にあります。

 大学生は就職活動の早期化で留学が難しくなっている面もあります。中東問題をはじめ世界情勢が混沌とする中、優れた国際感覚を持つ若者を育てる必要もあり、派遣を増やすことは重要課題となっています。日本の大学における外国人留学生が増えたため、学内で国際感覚を養う環境も整いつつあります。留学生と日本人学生の協働を増やすなど内なる国際化を進める発想転換も必要です。

(2026年5月30日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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