エコチル調査とは

 環境省は、化学物質や生活習慣などの環境要因が子どもの成長や病気に与える影響を追跡する調査を、2011年より進めています。全国の親子10万組が参加する世界でも珍しい大規模な疫学研究です。環境省が実施しているのは子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)です。エコチルはエコロジ-(環境)とチルドレン(子ども)を組み合わせた造語です。27年まで親子を追跡し、32年までデ-タを解析する計画です。 調査は国立環境研究所や対象地域の大学、医療機関などが担っています。血液や尿検査などを通じ、子どもが母親のおなかにいる時から13歳になるまでの健康状態を定期的に調べます。出産時の臍帯血や出産1カ月後の母乳や子どもの毛髪も採取します。その後は、半年ごとに質問票で日ごろの食生活や運動、地域や住居、家庭、学校の環境、両親の喫煙・飲酒の週刊なども調べます。これらが子どもの成長や発達にどのような影響を与えているかを明らかにすることが目的で、成果が大いに期待されます。

(2015年5月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。