保育士の給与

 厚生労働省の調査によれば、公立保育所で働く常勤保育士の月額給与は私立を約3万円上回っています。月20日以上、16時間以上働いている常勤保育士の場合、賞与を含めた月平均の給与は公立で約29万円、私立で26万円です。ベテランの主任保育士は公立で44万円、私立で37万円とさらに差が広がっています。保育士不足の原因として、給与の低さが指摘されていますが、私立の保育士向けの対策を急ぐ必要があります。
 格差の背景には保育所への支援の違いがあります。公立は自治体が運営し、一般財源で運営費の半分以上を賄っています。保育士の給与水準も自治体の公務員と同等の扱いになる場合が多くなっています。自治体によっては、私立が給与の低さから保育士不足で悩む一方、給与の高い公立の保育士試験には募集定員の数倍が応募するケースもあります。

(2016年11月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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