児童虐待の検挙数

 法務省の犯罪白書によれば、児童虐待の昨年の検挙人数は前年より92人多い811人で、白書に統計のある1999年以降で最多となりました。昨年の児童虐待の検挙人数は1999年の6倍にあたります。罪名別の内訳では、傷害が最も多く362人で、全体の44.6%を占めています。次いで暴行が29.5%で239人です。
 加害者が男性の場合が75.7%を占め614人です。内訳は実父336人、養父・継父152人、母親の内縁の夫99人、その他の男性27人でした。女性は197人で、実母が9割を占め、180人でした。加害者は男性が4分の3を占めていますが、女性の場合大半が実母にあることは、子育てや養育環境に問題があることを示しています。子育てをする女性に対する社会的な支援の必要性を物語っています。
 11月は児童虐待防止推進月間です。児童虐待は社会の問題です。

(2016年11月12日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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