地域包括ケア病棟

 高齢の患者が、住み慣れた地域や自宅で医療や介護を受けられるように、病気の治療後の在宅復帰を後押しする地域包括ケア病棟制度が導入されています。ただ、全国的な普及が進んでいません。病院側としては、手術などを行う重症者向けの病棟を設置したほうが高い報酬を得やすいことが、背景にあります。
虚弱で入院を繰り返す高齢者にとって、地域包括ケア病棟は重要な役割を果たすことになります。柔軟な運用で報酬を得やすくし、広めていくことが大切です。地域包括ケア病棟は、軽症の救急患者や比較的簡単な手術が必要な患者を受け入れ、リハビリや退院支援まで行います。各地でバランスのとれた医療提供体制を作るたにも、地域包括ケア病棟の普及は一つのかぎになります。

(2015年5月31日 讀賣新聞)
(吉村 やすのり)

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