世界経済フォーラム（WEF）が発表した各国の男女格差についての報告書によれば、日本のジェンダーギャップは、今年144カ国中111位でした。今回、日本の順位が特に後退したのは、男女の所得格差です。働く女性の56.3％が非正規効用で、男女間賃金格差は男性のフルタイム労働者の賃金を100とした場合、女性は72.2にすぎません。管理職の女性比率も低率です。従業員100人以上の企業の管理職に占める女性の割合は8.7％です。
政治の世界でも遅れが目立ちます。女性国会議員は衆議院で44人（9.3％）、参議院で50人（20.7％）です。地方議会でも12.4％にとどまっています。人口の半数は女性なのに、議会では圧倒的な男社会です。候補者数や議席の一定割合を女性に割り当てるクオーター制は、100カ国以上が導入しています。
（2016年11月19日 朝日新聞）
（吉村 やすのり）
