子宮頸がんワクチンの検討会再開か?

 20134月に子宮頸がんワクチンは、定期接種となりました。しかし、健康被害の報告が相次いだことを受け、2カ月後の同年6月に検討会は、定期接種の位置づけは変えないまま、一時的に推奨を控えるべきだと提言していました。そして、20141月には、長期的な痛みやしびれなどの健康被害について、心身の反応とする意見をまとめましたが、検討会は昨年7月を最後に推奨をめぐる議論はほとんどなされなくなりました。
 厚生労働省は、今月中旬にも専門家による検討会を開き、中止している積極的推奨をめぐる議論を再開する予定です。12カ月ぶりとなります。また厚労省は、検討会を開いた後すみやかに、健康被害を受けた人に医療費などを支給する制度への申請を審査する会合を開く予定です。厚労省は定期接種前から公費助成していたこともあり、医療費などの支給は定期接種前でも定期接種と同水準にする方針を固めています。子宮頸がんワクチンに関しては、日本産科婦人科学会からもワクチン奨励再開を求める声明も出ています。厚労省での検討会の議論が一日も早く再開されることを期待しています。これまでの検討会には、ワクチン専門家や小児科医は多く参加されていますが、産婦人科の子宮頸がん専門家が委員ではなかったことも問題でした。

(吉村 やすのり)

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