子宮頸がんワクチン再開への道筋立たず  

2013年4月子宮頸がんワクチンの定期接種後、慢性的な痛みが生ずる副作用が相次ぎ報告され、6月に厚労省がワクチン接種を積極的に勧めるのを一時中止した。それから1年経過し、さまざまな副反応被害の報道がなされ、ワクチン接種は定期接種以外でもほとんど実施されなくなってしまった。2014年1月厚生労働省の専門家会議は接種後の痛みを「心身の反応」と議論づけたが、勧奨には至っていない。

副作用被害を訴える患者の家族らでつくる全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会は、運動障害などの多様な症状は「心身の反応」としては説明がつかないとして反発している。このような状況下で専門委員会は2月から開かれておらず、再開の目処は立っていない。日本産科婦人科学会は、「海外でワクチン接種が進む中、わが国の現状は極めて異例であり、日本の女性だけが子宮頸がん罹患率の高い国になることを懸念する」との声明も出している。

(2014年6月25日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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