平均寿命の延長

2013年の日本人の平均寿命は、男性が80.2歳、女性が86.6歳で、男女ともに80歳を越えた。平均寿命とは0歳の子どもが何年生きられるかを示す数値である。国際比較では女性は2年連続世界一、男性は前年の5位から4位に上昇した。平均寿命が延びたのは、各年齢でがんや心疾患、脳血管障害、肺炎などで死亡する人が減少したことによる。

一方健康寿命とは、健康上の問題のない状態で日常生活を送れる期間のことをいう。平均寿命より、男性では9年、女性では12年引いた数字になる。平均寿命が延長することよりも、健康寿命を延長させることが重要である。この差が拡大すれば、医療費や介護給付費の多くを消費する期間が増大することになる。疾病予防と健康増進によって平均寿命と健康寿命との差を短縮することができれば、個人のQOLの上昇に繋がり、社会保障負担の軽減も期待できる。

(2014年8月1日 朝日新聞)

(吉村 やすのり)

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