正規と非正規の賃金格差

 非正規雇用とは、雇用期間や勤務時間などが正社員と異なる働き方の総称です。パート、アルバイト、派遣社員、契約社員などで、約2000万人にも及んでいます。正社員は雇用期間の定めがない無期雇用なのに対し、非正規社員は有期雇用が多くなっています。一般に労働時間は週40時間以上働く正社員より短いため、正社員より柔軟な働き方ができることから、非正規を選ぶ人もみられます。しかし、正社員と同じ仕事をしているのに賃金格差が大きいとの指摘もあります。
 正社員は賃金体系で勤続年数や技術能力の向上が反映されますが、非正規は年功的な要素がなく、賃金格差は年齢とともに広がります。政府は、非正規雇用の待遇を改善するため、仕事の習熟度や技能といった熟練度を賃金に反映させるよう法改正することにしています。正社員と同じ仕事であるならば、同じ賃金水準にする同一労働同一賃金の実現に向け、経験豊かで生産性の高い派遣社員らの賃金を上がりやすくします。

(2016年2月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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