5月7日日本専門医機構発足

内科・外科・小児科・産婦人科などの専門医を統一的な基準で認定する第三者機関、日本専門医機構が発足した。現状ではそれぞれの科の専門医は統一的な基準ではなく、各学会が独自の基準を設けて専門医を認定してきた。これまで厚生労働省が、医療法に基づいて広告を認めている専門医だけでも56種類ある。しかし学会によってはその基準が甘いとの指摘もあり、厚生労働省の検討会はこれまで第三者機関による認定を提言してきた。

新機構は、日本医師会の他、各学会の代表者で構成することになっており、学会は、18基本領域に新たに総合診療科を加えた19種類からなる。医師はこの中から1種類を選択し、原則3年間医療機関で研修した後、各学会ではなく機構により認定を受けることになる。しかしながら、新機構には専門医を審査・認定するだけのインフラのみならず人的リソースが不足しており、各学会で作成された専門医の認定基準や研修プログラムを検証する作業から始まることになる。

同機構は17年度から研修を始め、20年度より新たな専門医を認定する予定である。今後は専門医の質の向上を目指して、新機構と各学会の協力が必須である。

(2014年5月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

 

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