夫婦の完結出生数

若年未婚者の9割が結婚を希望し、夫婦の理想の子ども数は2.42人である。しかしさまざまな阻害要因があり、若者は結婚できず、完結出生児数は2人を下回り、2010年には1.96となった。つまり夫も妻も同様に理想子ども数よりも現実にもつ子どもの数は少ないことになる。つまり、結婚したい、子どもを産みたい、子どもを育てたい、と思ってもそれが叶えられない時代である。

夫婦がもつ子どもの数である完結出生数は、終戦直後の4以上から減少したが、1970年代から2.0を維持してきている。この完結出生数を夫婦が希望する子どもの数である2.42に近づけることが重要である。そのためには3人目以降の子どもを持ちたいと思えるような多子世帯に対する支援が必要となる。またわが国における婚外子の割合は、2%であり、欧米に比して極めて低い状況にある。シングルマザーでも子育てができるように仕組みを作ることも大切である。

子育てが楽しいと親が心から思えること、それこそが一番の少子化対策である。

(わが国の少子化を考える:吉村泰典)
(吉村 やすのり)

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