熱中症対策

 夏本番を迎え、各地で猛烈な暑さが観測されるようになってきています。真夏でも子供は、外で活動する機会が多く、熱中症には十分な注意が必要です。最近の学校現場では、水分や塩分の補給に気を配り、熱中症の危険がある日は、体育の授業を中止するなどの様々な対策がとられています。日本スポ-ツ進行センタ-の調査によると、学校の管理下で熱中症にかかる人は、毎年4千~5千人に上り、死亡事故は過去10年間で24件発生しています。ただ、近年は危機意識が高まってきており、学校現場でも様々な対策がとられるようになっています。
 一口に熱中症といっても、熱けいれん、熱疲労、熱射病などの病型があり、様子を見極めて素早く重症度を判断し、適切な処置をすることが大切です。具体的には、まず意識障害の有無を確かめることです。応答が鈍い、言動がおかしいなどの異常があれば、すぐ救急車を呼び、涼しい場所で体を冷やします。子どもが水を飲めない時や、水分や塩分を取った後も症状が改善しない場合は、医療機関に行かなければなりません。症状が改善しても、翌日までは経過観察で安静にすることが必要です。日体協は、暑い時無理な運動は事故のもとなど、熱中症予防の5カ条を定めています。熱中症のリスクは個人差があり、当日の体調にも左右されます。722日現在、熱中症による死亡者は25名にも及んでいます。

(2015年7月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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