裁量労働制とは

 裁量労働制とは、あらかじ決められた時間を働いたとみなし、給与を支払う仕組みです。労働時間計算を実労働時間ではなく、みなし時間によって行う制度です。次の国会では、裁量労働の対象拡大を盛った労働基準法改正案の審議が始まります。ホワイトカラ-向け企画業務の裁量労働は、2000年に一部制化していますが、導入企業は2013年でわずか0.8%に過ぎません。残業や長い労働時間を減らし、労使ともに満足する方法が模索されています。
 裁量労働は、時間管理がない分、社員は自らの都合に合わせて自由なペ-スで仕事を進められます。しかし仕事の量は調整できません。部門や個人ごとに負担感の差や不満が生じる可能性があります。そこで管理者が15%の手当総額を原資に、部門の労働時間と個人の成果を感情して個人ごろの支給率を720%超えまで差をつけるなどの方法がとられています。管理者は仕事を与える段階でバランスに注意し、それでも生じた負担感の差を手当で再度調整する仕組みなどを考えています。

(2015年10月27日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

 

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