発達障害に対する医師の研修

 発達障害とは、自閉症やアスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害などの総称です。特定の物事へのこだわりが強かったり、他人の気持ちを読み取れなかったりすることがあり、音や光に強い反応を示す感覚過敏を伴うことも多くみられます。発達障害に対する理解は医師の間でもまだ進んでおらず、本人や家族は、壁にぶつかり苦労を強いられています。
 厚生労働省は、外見では判断が難しい自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害について、地域で開業する小児科医らを広く対象にした研修を始めます。障害に対する認識を底上げし、幼少期での早期発見と支援につなげるのが狙いです。研修では、発達障害に特有の言動などの見分け方を伝え、専門的な医療機関を紹介するよう促します。患者は、感覚過敏やコミュニケーションが苦手といった特徴もあるため、通常の治療での注意点も教えます。一般の医師の対応力を上げることで、役割分担や専門医の負担軽減につなげたいと考えています。

(2016年2月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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