急性期病床とは

 厚生労働省は、集中的な治療が必要な重症患者向けの病院のベッド(急性期病床)を減らすため、認定する基準を厳しくする方針を決めました。入院基本料が高額な急性期病床を減らし、リハビリ向けの病床などへの転換が促されることにより、医療費を抑えることができます。急性期病床は、抗がん剤などの専門的な治療・処置が必要などの要件にあてはまる重症者が入院患者の15%以上を占める一般病棟が認定されます。今回は、この割合を25%以上に引き上げることを軸に検討されており、重症でなくなった患者の早期退院を促すことで医療費を抑えるのが狙いです。
 認定は病院ごとで、看護師の配置は入院患者7人に対して1人です。病院に支払われる入院基本料は1人につき1日1万5910円です。重症患者以外も同じで、入院患者15人に看護師1人の病床より6千円ほど高くなります。ただ、重症以外の患者が使う病床も多く、医療費の無駄遣いとも指摘されています。今回の見直しで、厚生労働省は17年度までに最大1万8千床減らせると試算しています。

(2016年2月4日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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