AEDとは自動体外除細動器のことをいいます。心停止には、電気ショックの適応となる心室細動と適応とならないものがあります。心臓の状態をAEDが判断して、自動的に電気ショックが必要かどうか判断してくれます。心室細動による心停止の場合、心室細動を止めて正しい心臓のリズムに戻します。目の前で人が倒れた場合、30秒たっても反応がない場合は、目眩や失神とは違うと判断して問題なく、すぐに救命措置をすべきです。
まずは周囲に助けを求め、人を集めてから119番通報をします。その後AEDを持ってきてと頼みます。心臓が細かく震えて血液を全身に送ることができない心室細動だった場合、1分ごとに10%ずつ救命率が下がってしまいます。すぐ胸骨圧迫である心マッサージを始め、AEDの到着を待ちます。AEDを使って助からなかったとしても、法的責任はまったく問われません。電気ショックが必要かどうかは機器が教えてくれるので心配はいりません。恐れず使うことが肝心です。
(2016年2月4日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)
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