覚醒剤の常習者

 警察庁によると、覚醒剤関連の犯罪で摘発される中高年が増えてきています。
覚せい剤取締法違反の検挙者年約1万人の半数以上が40代以上だそうです。若い常習者のみならず、中高年にも注意を払わなければなりません。長年薬物に依存している人に加え、リストラや離婚、家族との死別などをきっかけに常習するケースが多くなっています。
 覚醒剤を所持したり使用したりした検挙者は、第3次乱用期と呼ばれた1997年に1万9千人を超えていましたが、ここ数年は1万人前後で推移しています。若い世代は両親が歯止めになりますが、中高年は親が高齢化したり亡くなったりしている場合が多く、止める人もなく自暴自棄になりやすいのかもしれません。中高年は再就職も難しく、生活を立て直せない焦りから再犯に及ぶケースも多いようです。覚醒剤の身体的精神的リスクは、想像を絶するものがあります。他人の問題と捉えるのではなく、社会全体で覚醒剤の恐ろしさをもっと訴えていかなければなりません。

(2016年2月12日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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