C型肝炎とは

 C型肝炎は、肝炎を起こすウィルスに感染し、肝臓の細胞が壊れて働きが悪くなる病気です。国内のC型肝炎ウィルスのキャリアー(感染者)は150万人と推定されています。ウィルスが特定される以前の輸血や予防接種の注射針の使い回しで広まったとされています。近年は、ピアスの穴を開ける行為や入れ墨などで感染したとみられる若者も増えてきています。
 ウィルス性肝炎にはAからEまで5種類がありますが、なかでもC型肝炎は治療を受けずに放置すると肝がんにつながる可能性の高い要注意の病気です。C型肝炎ウィルスに感染すると、7~8割程度は慢性肝炎になり、徐々に肝臓の細胞が壊れていきます。時間の経過とともに傷ついた組織が硬くなり、20~30年後には肝硬変に移行、さらに壊れた細胞が再生する過程でがんが発生します。日本では毎年、肝がんで約3万人以上が亡くなっていますが、その原因のトップがC型肝炎で、全体の6割以上を占めています。

(2016年3月6日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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