受動喫煙の害

 厚生労働省の報告によれば、周囲の人が煙を吸うなどの受動喫煙が、肺がんや脳卒中、心筋梗塞など7種類の病気、症状の要因となるのは確実と結論づけています。妊婦の喫煙や赤ちゃんの受動喫煙と乳幼児突然死症候群との関連も含まれます。さらに、妊婦の受動喫煙と胎児の発育遅れなども関連の恐れがあると指摘されました。
 たばこの煙には、遺伝子を変異させたり、炎症を起こして血管を傷つけたりする作用があり、がんや脳、心臓の病気につながります。受動喫煙により、国内で年間15,000人以上が、肺がんや脳卒中などで死亡していると推計しています。受動喫煙防止への日本の対応について、WHO2014年末の時点で世界最低レベルと酷評しています。たばこは周囲の人の体を傷つけます。マナーの問題だけでは済まされません。レストランや居酒屋の利用客、従業員を守るために法規制が必要となるでしょう。

(2016年11月25日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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