50年後人口1億人維持

5月13日中長期の日本経済の課題を検討する政府の有識者会議「選択する未来」は、少子高齢化や人口減問題を解消するための提言をまとめた。それによれば出産・子育てへの予算や税制支援を倍増するほか、女性の就労支援、外国人の受け入れなどが柱になっている。将来推計では、2030年までに人口を長期的に維持できる出生率の水準を2.07までに回復できれば、2060年代に人口1億を維持できるとしている。

合計特殊出生率を2.07までに回復するには、あらゆる政策を総動員する必要がある。現時点では極めて困難が要求される数値目標である。わが国の人口が減少することは避けられないが、少子化対策の喫緊の課題である。出産や子育てへの予算や税制面での支援を強化し、政策的にかなりの痛みを伴うことになるが、医療や介護など高齢者を重視した今の予算配分を見直すことが大切である。しかし出生率の目標を掲げることに対する反発が強く、数値目標としていない。

(2014年5月13日 日本経済新聞夕刊)

(2014年5月14日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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