がん治療と仕事

 東京都は、がん患者の治療と仕事の両立を後押しする企業の表彰制度を設けています。がんになった従業員を支援する先進的な企業の取り組みを情報発信し、他企業への浸透を促進させることを目的としています。表彰企業にとってはイメージ向上にもなり、人材の確保などにつながるとしています。

 医療技術の進歩により、がんを抱えながら働き続ける人が増えています。一方で、仕事への意欲があっても、職場の理解不足で退職するケースも少なくありません。がんになると5人に1人が退職しており、その理由としては治療や療養に専念する、体力的に就労継続が困難である、周囲に迷惑をかけたくないなどが挙げられています。がんの治療を続けながら、仕事が継続できるような体制作りが早急に望まれます。

 

(2014年11月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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