リバ-スモ-ゲ-ジとは

 自宅を担保にして老後資金を借りることができるロ-ン商品が話題になっています。担保不動産を自分の死後に売却して一括返済するリバ-スモ-ゲ-ジです。このリバ-スモ-ゲ-ジの契約者数は急増しています。このリバ-スモ-ゲ-ジローンは、55歳や60歳など一定年齢以上の人を対象として、銀行が融資する商品です。利用者は、はじめに自宅の土地や建物を担保として銀行に差し入れます。現金が必要になったら、銀行が定めた金額の範囲内で借り入れることができるシステムです。
 最大の特徴は、返済の仕組みにあります。生きている間に返済する義務はありません。亡くなった後、遺族などが手続きして担保不動産を売却し、その代金で一括返済することになります。子どもがいない夫婦など死後に家は不要という世帯が、ゆとりある老後生活のために現金をかりるための商品といえます。住みつ続けながら家を現金化できるリバ-スモ-ゲ-ジの需要の意義はここにあります。長い目でみると注意すべき点もあります。まず想定以上に長生きする可能性です。かさむ生活費に充てるために借り入れを重ねれば、早い時期に限度額に達してしまうこともあります。地価が大幅に下落するリスクも想定する必要があります。持ち家にこだわらないのであれば、豊かな老後生活のために現金を使えることになります。

(2015年4月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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