出生率9年ぶりに低下

 2014年の人口動態統計によると、1人の女性が生涯に何人の子どもを産むのかを推計した合計特殊出生率は1.42となり、9年ぶりに低下しました。2005年の1.26を底に緩やかに上昇していましたが、前年の1.430.01ポイント下回りました。女性が第1子を産む平均年齢は30.6歳となり、晩婚・晩産が一段と進みました。出生数は100万人割れ目前で、人口減少と少子化への対策が急務です。
出生率は2005年を底に上昇傾向をたどっていました。これは、第二次ベビ-ブ-ムの197174年に生まれた団魂ジュニアと呼ばれる世代が、30歳代後半から40歳代にさしかかって出産に積極的になったことによります。2014年は団魂ジュニア世代が妊娠可能年齢を過ぎ、出産が減少したこと、さらに20歳代の女性が、一段と子どもを産まなくなったことも大きく関係しています。出生率の低下は、結婚・出産の年齢が上がっていることが主たる要因です。平均初婚年齢は、2014年には男性31.1歳、女性が29.4歳までに上昇しました。1995年に27.5歳だった女性が、第1子を産む平均年齢は30.6歳となり、過去最高だった30.4歳よりさらに上がりました。

(2015年6月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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