1990年代以降、ウィルス増殖を抑えるインターフェロン注射が中心の治療が広まりました。8~9割の患者でウィルスを除去できるようになりましたが、毎週の通院が必要で、個人差はありますが、発熱、脱毛、倦怠感、うつ症状などの副作用のため、患者さんにとって負担のかかる治療でした。さらに、C型肝炎の4つのタイプのうち、日本人に多い1b型にはあまり効果がありませんでした。
2014年9月から、C型肝炎ウィルスを直接攻撃する飲み薬(直接作用型抗ウィルス剤)による治療が始まりました。1日1~2回1~2錠を12~24週間服用するのが一般的で、副作用による治療中止も従来より少なく、9割以上の方がウィルスの排除に成功しています。しかし薬剤費が高額なことが問題です。そのため治療費の助成制度があり、一般的な所得の場合、自己負担額は月1万円、所得の多い方では月2万円です。
(2016年3月6日 読売新聞)
(吉村 やすのり)
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