東京大学の研究チームは、神経細胞の品質低下で脳機能障害が起きても回復することをマウスを使った実験で実証しています。不要なたんぱく質を分解・リサイクルするオートファジーの機能を操作することで、神経細胞の異常が回復しました。細胞内を掃除するシステムとして働くオートファジーは、脳の神経細胞で重要な働きをすることがわかっており、オートファジーが働かないマウスでは、不要なたんぱく質がたまって神経細胞の機能が衰えていました。
研究チームは、遺伝子組み換え技術で特定の薬剤により脳内のオートファジーの機能を自在に調節できる特殊なマウスを作製しました。このマウスで4週間オートファジーの機能をオフにすると、脳内に異常なたんぱく質が蓄積し、シナプスの減少などが見られ、記憶や学習能力も低下しました。その後、4週間オートファジーの機能をオンにすると、蓄積していた異常なたんぱく質が除去され、シナプスなども正常化した。運動機能や記憶能力も回復しました。
アルツハイマー病やパーキンソン病といった脳の病気は、脳内に異常なたんぱく質がたまることで発症するとされています。オートファジーの機能を働かせれば、こうした症状を改善できる可能性があります。

6/26 東京大学 科学技術振興機構プレスリリース





