大学進学の状況は、この30年間余りで大きく変化しています。2025年の18歳人口が109万人なのに対し、国公私立大合計の大学募集人数は63万5,250人と前年より1万人以上増え、大学進学率は過去最高の58.3%となっています。18歳人口が直近のピークだった1992年の約205万人に大学の募集人数が50万人を下回っていたのと比べると、進学のハードルは大幅に下がっています。

大学全入時代とは、大学進学志願者数に対する入学者数の割合が100%に達し、進学を希望すればどこかの大学には入学できる状況を指します。文部科学省の資料などでは、2000年代の半ばより言及されています。少子化で18歳人口の減少が進む一方で、大学や学部・学科の新設などが広がって受け皿が増えたことが背景にあります。
全体として大学に入学しやすくなった時代ですが、全員が希望する大学に入学できることを意味するわけではありません。人気の高い大学とそうでない大学の明暗は分かれています。日本私立学校振興・共済事業団によれば、2026年度の入学者が定員割れになった四年制の私立大学は、全体の46.2%を占めています。東京や京都など倍率の高い地域は、競争が激化しています。

(2026年8月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





