子育て支援金の徴収

 医療保険料と合わせてお金を徴収する子ども・子育て支援金制度が始まり、多くの会社員や公務員らは5月の給与から天引きされます。被保険者1人あたりの平均月額が約500円、自営業者らが入る市町村の国民健康保険は1世帯あたり約300円、主に75歳以上が対象の後期高齢者医療制度は被保険者1人あたり約200円です。被用者保険の場合、医療保険で使われる給与額をもとに等級に分けた標準報酬月額に支援金率0.23%を掛けた金額で、このうち半分は企業側が負担します。

 同じ会社に勤めていても人によって給与の支給額などが異なるため、支援金の負担額も違ってきます。こども家庭庁は、毎月の給与明細に独立した欄を設けて金額を明示するように企業などに協力を呼びかけています。国民健康保険や後期高齢者医療制度の加入者は、世帯や個人の所得などに応じて金額が決まります。徴収額は3年かけて徐々に上げられます。2026年度の国全体の総額は約6千億円ですが、2027年度は約8千億円、2028年度は約1兆円と増えていきます。

 支援金は、岸田文雄政権が少子化傾向を反転させるラストチャンスとして打ち出した異次元の少子化対策に使われます。しかし、支援金は子どもがいない人や子育てを終えた人などからも幅広く徴収するため、独身税との批判があります。こども家庭庁は、現役世代が将来高齢者となった時に社会を支える若い世代を育むという支え合いの循環を維持するもので、全ての人にメリットがあると理解を求めています。

 高齢化が進行し、医療費や介護費などの社会保険給付は年々増加を続けており、いわゆる自然増となっています。このため社会保険料には上昇圧力がかかります。これまでの歳出改革などによる負担軽減効果は6千億円程度で、2026年度の支援金の総額と同等だとして、支援金導入に伴う実質的な負担は生じないとしています。

(2026年5月24日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です