無縁ビジネスの拡大

 身寄りのない遺体などを自治体から引き取り、民間業者が格安で火葬から納骨まで請け負うのが無縁ビジネスです。無縁ビジネスが広がる背景には、身寄りが無く資産を残さずに亡くなった人の火葬や納骨を行うための公費負担が膨らんでいることもあります。

 厚生労働省によれば、生活保護を受けていた人が亡くなった際の火葬費などを公費で賄う葬祭扶助の適用件数は、2024年度に5万6,447人と過去最多を更新しています。国と自治体による公費負担の総額は、計約120億円に上ります。引き取り手のない無縁遺体は、年間死亡者数の3%弱に達すると推定されています。国立社会保障・人口問題研究所などの推計では、2024年には高齢世帯の約4割がひとり暮らしになると予測されています。

 身寄りの無い高齢者などの火葬や納骨を外注する自治体側のメリットは、公費負担の軽減です。身寄りが無い人の火葬や納骨を自治体が負担しえ行うこともあります。業者に委託すれば、遺体を引き取ってもらえて納骨や永代供養にかかる公費も減らすことができます。

(2026年8月20日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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