病院の老朽化の進行

 1980年代前半までに建った1,600病棟が築40年を超えており、老朽化が進んでいます。厚生労働省の2024年度の調査によれば、対象約8,700の病棟のうち、約2割が戦後から1980年代前半までに建っています。人件費や設備投資にかかるコストの上昇などから、民間病院は経営が悪化しており建て替えが進んでいません。

 国土交通省によれば、病院・診療所の新規着工建築単価は2025年が1㎡あたり52.2万円と、5年間で6割増えています。人手不足や資材高騰も重荷になっています。厚生労働省は病院の新設や増築の費用について、2027年度予算で要求しています。建築費の高騰で建て替えが困難な病院が増えているのを支援する狙いがあります。

 民間病院は、基本的に銀行借り入れや厚生労働省系の独立行政法人、福祉系医療機構の融資に頼るのが一般的です。国の地域医療介護総合確保基金を活用するケースもあります。この制度は病院の建て替えや改修にあたり、都道府県が3分の1、残りの3分の2を国が支出しています。

(2026年7月28日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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