高齢者の雇用の促進

 2021年度施行の改正高年齢者雇用安定法では、希望者が70歳まで働ける機会の確保を企業の努力義務としました。総務省の労働力調査によれば、雇われて働く人全体に占める60歳以上の割合が、2025年は18.3%であり、2005年の8.5%から倍増しています。60歳以上の66.8%、65歳以上の76.1%が非正規雇用者です。

 日本成長戦略会議は、70歳まで働ける機会を確保する企業の割合を、昨年の34.8%から2029年までに40%とする目標を公表しました。定年引き上げや継続雇用をした企業への助成金を拡充し、就労をさらに促します。労働力を増やすためには、高齢労働者に対する健診の義務化や、労働組合に入った人のみを雇う仕組みの導入など、企業を縛る規制も必要となります。

 加齢に伴う身体機能の低下で転倒や転落のリスクが高まります。厚生労働省によれば、労災で亡くなったり、4日以上休んだりした60歳以上は、2024年に4万654人と全体の約3割を占め、2020年前から倍増しています。しかし、非正規で労組未加入により立場が弱く、泣き寝入りする人は多くなっています。肝心の労災防止策は、企業の自主性に任せており、厚生労働省によれば、高齢を考慮した対策に取り組む企業の割合は2024年で18.1%にとどまっています。

(2026年5月12日 東京新聞)
(吉村 やすのり)

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