宿泊税が広がっています。39の自治体が導入済みですが、2026年度には今後も沖縄県、栃木県那須町など16の自治体がそれぞれ導入を予定しています。訪日外国人の増加を背景に、観光地のトラブル・混雑対策などに充てられる使いやすい財源になっているためです。京都市をはじめ、税額を上げる自治体も出てきています。

宿泊税は、ホテルや旅館などの宿泊施設に泊まる人を対象にそれぞれの自治体が課すものです。地方税法に定めがなく、使い道が特定されている法定外目的税です。導入には総務相の同意がいります。東京都が2002年10月に国内で初めて導入しましたが、次に導入したのは大阪府の2017年1月です。宿泊税を導入して税収が増えても、国から配られる地方交付税が減らされないのも、自治体側の利点とされています。
京都市の場合、2025年度に約60億円だった宿泊税の税収は、2026年度に2倍超の約132億円に増えると見込まれています。街中にいる人の約1割が観光で滞在しています。インフラ整備を含めて観光関係の課題を解決し、持続可能な産業にするためには、現在の2倍の税収が必要だと判断しています。
定率制の宿泊税を導入、検討する自治体も増え始めています。宿泊料金の値上がりが自動的に税収増に反映され、定額制より多く税収が見込めるとされています。一方で実質的な徴収事務を行う宿泊施設にとっては、食事代と宿泊料金をきっちり分けた上で、税額を計算する手間がかかります。

(2026年4月7日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)





