災害関連死は、避難生活による持病の悪化、自死など、災害と因果関係がある死のことを言います。一般的には直接死以外で、遺族が申請し災害弔慰金が支給されたケースを指します。内閣府などの調査によれば、東日本大震災では3,810人です。熊本地震では228人、能登半島地震では499人で、直接死を上回っています。南海トラフ巨大地震では、2万6千~5万2千人にのぼるとの想定もあります。災害関連死は持病をもっている高齢者に多くなっています。
災害関連死を減らそうと国も動いています。政府は今年中に災害対応の司令塔となる防災庁を発足させます。今国会では、災害対策基本法の一部も改正されます。基本理念には、全ての被災者がその被災地に関わらず、良好な生活環境を享受できるようにすると明記されます。
2025年6月から災害時に活用可能なキッチンカーやトイレカーといった車両をデータベースに登録する制度を始めました。トイレのT、温かい食事を提供するキッチンのK、ベッドのBで、TKBと呼ばれる設備をより早く被災地に届ける仕組みです。特に医療的なケアが必要な人たちにとって、TKBは48時間以内に整えることが必要となります。標準的なマニュアルや分散備蓄を整えた上で、物質を運ぶ手段や、運営する人の動き方といった実効性を高める訓練が大切となります。

(2026年4月14日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)





