性教育をめぐる主な経緯
HIVの感染拡大などを受け、1992年に小学校の保健と理科の学習内容に初めて性に関する指導が盛り込まれました。社会の関心も高まり、性教育元年とも呼ばれました。学習指導要領にあるはどめ規定は、1998年度に盛り込まれました。小5理科では人の受精に至る過程は取り扱わない、中1の保健体育では妊娠の経過は取り扱わないとされ、はどめ規定と呼ばれています。
文部科学省は、はどめ規定について、性交を教えてはいけないと禁止するものではないとする一方で、性交について教えてはいけないと解釈している教員も多くいます。2000年代に各地の学校の取り組みが批判される性教育バッシングが起きた際は、規定を根拠に学習指導要領の違反・逸脱などとの批判が相次ぎました。
2026年4月には、日本弁護士連合会が声明を出し、子どもたちの適切な学習と健全な発達の妨げとなっていることは明らかであるとしています。中高生の予期せぬ妊娠が後を絶たないことなどを挙げ、規定の撤廃と社会環境の変化に対応した包括的性教育の実施を求めています。

(2026年5月22日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)





