全般不安症は、幅広い事柄に対する過度な心配や不安が6カ月以上続く病気で、以前は神経症の一部と考えられていました。仕事や健康など日常生活の様々なことで不安や心配が頭から離れなくなる病気です。日常生活に支障が出るのですが、多くの人が放置しています。40年ほど前に独立した病気として診断基準や診断名が確定し、国際的にも認知されています。

今回、厚生労働省が全般不安症の治療薬として承認したベンラファキシン塩酸塩(製品名イフェクサーSRカプセル)は、米製薬ヴィアトリスが開発しました。もとはうつ病などに対する治療薬として開発された医薬品でしたが、全般不安症の薬としても世界80カ国・地域で承認されています。脳内の不安調整に関わる神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンを増やして、神経伝達の状態を活発化させます。

全般不安症の原因はよく分かっておらず、感情を司る脳の偏桃体が過剰に反応すると、通常は前頭葉が制御しますが、前頭葉がうまく働いていないとされる説もあります。病気に罹る人の割合は1~数%とされ、女性の方が罹りやすく、うつ病、パニック障害などを併発することもあります。
(2026年6月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)







