企業や家計の定期預金の急増

 企業マネーの定期預金シフトが鮮明になってきています。法人の定期預金残高は過去2年で約25兆円増え、26年ぶりの高水準になっています。2023年までの約20年間は概ね40兆~50兆円で安定していましたが、金利上昇を背景に急増しています。

 定期預金の金利は、金融機関が市場金利の動向に応じて設定します。各行は日銀の段階的な利上げを受けて、定期預金金利の引き上げに動いています。日銀によれば、4月時点の国内銀行などの定期預金金利は全ての預入期間の平均で0.7%と、2024年3月のマイナス金利解除前と比べて約10倍の水準となっています。

 インフレが定着し普通預金金利が物価上昇率を大きく下回るなか、企業など法人に加えて、個人マネーも定期預金に向かっています。家計の4月時点の定期預金残高は、160兆3961億円と前年同月比で5.1%増えています。普通預金残高の伸び(0.9%増)と比べて流入が目立っています。

(2026年6月9日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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