企業に義務付ける障害者の法定雇用率が7月から2.7%に引き上げられました。法定雇用率は障害者雇用促進法で定められています。達成できなかった企業には、障害者雇用納付金の徴収や社名の公表といったペナルティーがあります。厚生労働省によれば、企業で働く障害者は2025年に初めて70万人を超えました。しかし、2025年6月時点で当時の法定雇用率2.5%を満たす企業は46%、全体の雇用率も2.41%にとどまっています。
厚生労働省は、雇用を増やすだけではなく、障害者の働きがいの向上も目指しています。法定雇用率の充足を重視、ややや重視と答えた企業は88.8%に上っています。障害者の戦力化を目指すは53.4%、中心的な業務に貢献できることを目指すは33.5%にとどまっています。
従業員数が100人未満の企業では、障害者の雇用率は1.94%にとどまり、全体より低い状況のままです。中小企業では、職場のバリアフリー化や障害者をサポートする人員を配置するための資金や人材に余裕がないことが要因です。企業には障害者の会社への定着を重視し、丁寧な採用や職場でのサポートをすることが求められます。国も数の要請のみでなく、雇用の質を向上させる支援をセットで行うべきです。

(2026年7月20日 読売新聞)
(吉村 やすのり)





