単身高齢者を守る情報通信機器の活用

 内閣府の高齢社会白書などによれば、2020年の65歳以上の一人暮らしは約672万人と15年前の1.7倍となっています。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2040年に1000万人を上回る見通しです。誰にも看取られない孤独死も増加し、2025年に自宅で亡くなった単身高齢者は約5万8,900人に上っています。

 一人で暮らす高齢者の数が急速に増えるなか、手ごろなICT機器を活用して離れた場所から安否を見守るサービスが注目されています。プライバシーを守りながら日々の生活状況を確認して早期に異変を察知し、孤独死などのリスクを回避するのが目的です。

 プライバシーに配慮しながら遠隔地で暮らす高齢者の安否確認に使用する通信機器としては、象印マホービンが2001念から電気ポッドを活用するみまもりほっとライン(初期費用5,500円、月額利用料3,300円)を提供しています。お茶を飲む時などにポットを使用した履歴を1日3回まで伝達します。機器で異変を察知した場合、高齢者宅に早期に駆けつける手段をどう確保するかが問題です。専門の警備会社への依頼は費用がかさみます。首都圏で家賃が上昇する中、低所得の高齢者の負担をいかに減らすかが課題となります。

象印マホービンのみまもりポット

(2026年9月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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