大動脈瘤の新しいカテーテル治療

 心臓から全身に血液を届ける太い血管、大動脈がこぶのように膨らむ大動脈瘤は、死に至る破裂を防ぐには外科的な治療が必要となります。大動脈は心臓から出てカーブし、腹部へ達する血管です。脳や両腕、両脚、内臓への血管も、ここから枝分かれしています。動脈硬化などで血管がもろくなり、一部が膨らんだ状態が動脈瘤です。一度膨らむと自然に小さくはならず、大きくなるほど破裂の危険性は高まります。厚生労働省の統計によれば、大動脈瘤および解離で死亡した人は、1994年は5,381人でしたが、2024年には2万427人と30年で3倍以上に増加しています。発症率の高い高齢者の増加がその背景にあります。

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平均車齢の上昇

 自動車の平均車齢が上がり続けています。2025年は9.44歳と、33年連続で上昇して10歳に迫りつつあります。耐久性の向上や中古市場の活性化などが背景にあります。自動車は日本の基幹産業で、政府は従来補助金などの支援策は新車向けを手厚くしてきました。長寿化が進めば政策の見直しが必要になります。

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入浴中の突然死の増加

 高齢者の入浴中の突然死は、12月~2月に約半数が集中しています。全体の90%が65歳以上の高齢者です。この冬場に増える入浴中の突然死は、ヒートショックや長時間の入浴などが主な原因と考えられています。

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ポリジェニックリスクスコア(PRS)を用いた着床前遺伝学的検査

 多くの人のゲノム(全遺伝情報)の解析が進み、ゲノム上にある無数の遺伝子変異と、病気のなりやすさや身体的特徴などとの関係が分かってきています。その人の持つ無数の変異の影響を総合的に評価し、一つの数値にまとめたものがポリジェニックリスクスコア(PRS)です。臨床現場で使われているものには、着床前遺伝学的検査(PGT)があります。受精卵の遺伝情報を調べ、流産のリスクを減らしたり、重い遺伝性疾患を持つ子の誕生を避けたりするために利用されています。原因遺伝子がはっきりしている病気を対象としていますが、このPRSを用いたPGT-Pが実施されています。

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医療のトリレンマ

 1960年代はじめ、日本人の平均寿命は男性は約65歳、女性は約70歳でした。1970年代、1980年代の経済発展とともに医療は充実し、寿命も延びてきました。疾病構造が感染症からがんや生活習慣病へと変化していきました。平均寿命の延伸とともに、5,000億円ほどだった国民医療費は約100倍の48兆円にまで膨らみました。国民皆保険によって世界一の長寿を謳歌したわが国においては、医療への過剰な期待と依存が、正しい情報を手にし、自分の健康は自分たちで守るという振る舞いを鈍らせてしまっています。

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