私学法改正案のイメージ

文部科学省の私立学校改正案によれば、私立大などを運営する学校法人のガバナンスを巡り、文部科学省が理事会の権限の一部を縮小する方針を固めています。大学や短大の運営法人が合併などを決める際は、各法人に置く評議員会による承認を義務付けるとしています。理事会に対するチェック機能を強め、不祥事防止につなげるのが目的です。
新制度では、予算など意思決定機関としての理事会の位置づけは維持します。しかし、合併や解散などの重大事項に限り、評議員会による承認を必須とします。現在の評議員会は理事長の諮問機関とされ、重要事項の議決権は持っていませんが、一定の権限を与えます。
現状、理事の選任や解任をする組織は、各法人が決めています。改正法案では法令違反を犯すなど問題のある理事が解任されない場合は、評議員会が各大学の選任機関に解任を請求したり、訴訟を起こしたりできるようにします。また、現在は認められている理事と評議員の兼務も禁止する方向です。

(2022年3月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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