葬祭扶助受給者の増加

国勢調査によれば、65歳以上の独居世帯は2020年に671万世帯で、2000年の303万世帯から倍増しています。東京23区の状況をまとめている東京都監察医務院によると、自宅で亡くなった65歳以上の独居高齢者は、2020年に4,207人で、2003年の1,441人の約3倍となっています。全国的にも増加傾向とみられます。
独居高齢者の増加に伴い、増えているのが自治体が葬祭費用を肩代わりするケースです。葬祭扶助という仕組みで、身寄りのない人が葬儀費用を残さずに亡くなった場合などに一定額が支給されます。厚生労働省によれば、2021年度の葬祭扶助の受給者は、過去最多の4万8,789人で、支給額は約104億円にのぼっています。
地縁、血縁も希薄化しています。超高齢社会で、葬儀を家族で支えるシステムは崩壊しており、支援が必要です。死後のことで悩まずに新たな仕組みを考える時期にきています。

(2023年11月22日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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