ドラッグストアの再編

経済産業省の商業動態統計によれば、2022年のドラッグストアの商品販売額は、7兆7,087億円となり前年比で5.5%増えています。新型コロナウイルス禍の特需の反動があった2021年は例外ですが、2015年以降、順調に伸びています。今年の上半期は7.7%伸びました。食品のほか、市販薬や大衆薬とも呼ばれるOTC医薬品などがけん引しています。店舗数も市場の成長を背景に増えていて、前年比4.6%増の1万8,429店となりました。
1兆円企業になることが勝ち残りの条件といった見方が強まり、再編機運が高まっています。店が増えたことで、店舗間のぶつかり合いが激しくなっていることが背景にあります。1店舗あたりの売上高は増えていません。店舗ごとに販売を伸ばす難易度が高くなれば、M&Aが成長の選択肢としてより魅力的に映ってきます。直近の通期決算でみて業界トップのウェルシアホールディングス、そして2位のツルハホールディングスは、それぞれ各地のドラッグストアに対してM&Aを続けながら、大きくなった企業です。
再編が進めば、商品の仕入れや開発、デジタル投資などで規模の利益が期待できます。プライベートブランド商品が増えていくと思われます。業界では、日常的に使ってもらい来店頻度を高めようと食品を強化する動きが活発です。お菓子や飲料だけでなく、冷凍食品や日配品、なかには生鮮食品を扱う企業もあります。薬で安定した利益をとりやすく、スーパーよりも安く食品を販売できる強みがあるのですが、再編で規模を大きくすれば、より安値で販売する力が高まります。

(2023年11月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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