リスキリングへの助成

人生100年時代を迎え、リスキリングが活況です。厚生労働省の2022年度の関連助成額は、7年前の12倍に増えています。支援対象の講座数を、デジタル関連を中心に2025年度までに今より6割多い300以上に拡充し、助成率も上げます。デジタルや医療分野に労働移動を促そうとしています。
厚生労働省は、雇用保険を通じた教育訓練として、最長3年の学習を支援しています。資格取得の講座で受講費用を50%(上限120万円)助成しています。受講後1年以内に資格取得して就職すれば、20%分上乗せして168万円になります。支給額は、2022年度までの7年間で12倍の138億円に増加しています。初回受給者も3万6,000人と6倍になりました。
受講中の生活費を支援する新たな融資制度も創設して、資格学習に集中できる環境を整備します。助成対象の資格は、持っていなければ業務に就けない業務独占資格などが多く、医療やITの資格で需要が拡大しています。2021年度は受給者の3割が介護福祉士の学習者で、他にキャリアコンサルタントや看護師などが人気となっています。人気の職種はいずれも人手不足です。給付金が資格取得を後押しし、人出不足の解消にも効果があります。

(2023年12月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。