一人あたりの名目GDPの低下

内閣府の発表した国民経済計算の年次推計によれば、豊かさの目安となる日本の2022年の1人あたり名目GDPは3万4,064ドルです。イタリアに抜かれてG7で最下位でした。円安が大きく影響していますが、長期的な成長力の低迷も結果です。2021年の4万34ドルから減り、OECD加盟国38カ国中でも21位と、2021年の20位から順位を落としています。日本がG7で最下位となったのは2008年以来14年ぶりです。
名目GDPはモノやサービスの価格変動を含めた指標で、国・地域の経済活動の大きさを示します。名目GDPの総額では、日本は2022年に4兆2,601億ドルでした。世界のGDPに占める比率は4.2%で、米中に次いで3位は維持しています。
2023年は、世界3位の地位が維持できなくなる可能性があります。IMFの10月の予測によれば、ドル建ての名目GDPで、日本は2023年にドイツを下回って4位に転落します。1人あたりでみると3万3,949ドルで、データがある190の国・地域のうち、34位となる見込みです。

(2023年12月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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