中堅企業に対する支援

中小企業基本法では、製造業の場合で資本金3億円以下または従業員300人以下を中小企業と位置づけています。国や自治体が補助金などで支援しています。経済産業省は産業競争力強化法を5月に改正しています。単体の従業員が2,000人以下で、中小でもない企業を中堅企業と定義しています。①設備投資支援、②賃上げ実施時の税優遇、③M&A(合併・買収)への税優遇といった支援策を用意しています。
国が新たに法的に位置づけた中堅企業が、地域経済をけん引しています。全国の中堅企業は7,749社と、新型コロナウイルス禍で10年前より1割減りましたが、眼鏡関連などの製造業が存在感を持つ福井県は増えています。国は中堅企業を重点的に支援することで、地域での賃上げや産業活性化を進めています。中堅の企業数は全体の0.5%ですが、総売上高は約16%を占めています。都道府県別では、福井が34社で10年前比13%増と唯一増えています。減少率が小さかったのは東京で、岐阜、富山が続いています。
中堅企業は、地域経済に与える影響力が大きいものがあります。自治体も中堅企業の人材確保や資金調達、ブランディングなどを積極的に支援することが大切です。

(2024年7月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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