再生可能エネルギーとしての風力発電

日本風力発電協会によれば、昨年12月時点で国内の風車は約2,600基あり、発電容量は計480万kwです。ロシアのウクライナ侵略によるエネルギー価格高騰で、風力発電の重要性は益々高まっており、政府は2030年度の発電容量を2,360万kwへと5倍に増やす目標を掲げています。
海外では、風力発電を再生可能エネルギーの主要電源とする国々が多くなっています。欧州は偏西風により風向きが安定している上、遠浅な海に面していて、洋上風力発電施設を建てやすい状況にあります。風力発電の導入によれば、全発電量に占める風力発電の電源構成比率は、ドイツ22.8%、英国は24.3%です。日本は0.9%にとどまっており、米国の8.1%や中国の6.0%よりも低い水準です。
政府は2030年度の再生エネルギーの電源構成比率を、現在の20%から36~38%に大幅に引き上げることを目標としています。海に囲まれた地理的な特性を生かし、2040年までに原発30~45基分にあたる3,000万~4,500万kwの洋上風力導入を目指しており、排他的経済水域内での洋上風力発電の実施も検討しています。

 

(2023年2月16日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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