国内のユニコーンの台頭

ユニコーンとは、ベンチャーキャピタルなどからの資金調達で、企業価値が10億ドル(約1,500億円)以上に到達した新興の未上場企業のことを言います。10年ほど前は珍しい存在だったため、空想上の一角獣であるユニコーンが名前の由来となりました。米調査会社CBインサイツによれば、足元で世界に1,200社超あります。

低金利によりスタートアップへの投資が活発化した2021年、ユニコーンは急増しました。米欧などの金利上昇で投資家の選別志向が強まり、足元では増加数は鈍化していますが、AIの技術開発などで急成長する企業に資金が集まっています。企業価値のトップは、中国の字節跳動(バイトダンス)で2,250億ドルとされています。
日本経済新聞社の調査によれば、500億円超の企業は前年から3社増えて13社となっています。国内の低金利や政策支援を背景に資金を集めています。人手不足や脱炭素などの社会課題の解決につながるロボットや核融合発電の有望企業が台頭してきています。しかし、国内のユニコーン数は足元で5社にとどまっています。米国や中国に比べて育成に課題があります。政府は、2027年度までの5カ年で、スタートアップへの投資額を10兆円に増やすほか、将来的にユニコーンを100社創出する目標を掲げています。

(2023年12月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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