大学の待遇

ノーベル賞級学者などには高額給与を提示するのが海外では普通となっています。米有力大学の給与は、東京大学や京都大学の2倍を超しています。国立の旧帝大なども給与や待遇の制度を検討しています。研究業績に関わらず、給与はほぼ横ばいという、日本の常識に風穴が開きつつあります。
個人間の差を際立たせない平等主義は、日本の組織に深く根を下ろしています。大学の人事制度も同じで、研究成果で個人が稼ぐことに否定的な風潮もありました。今は1980~1900年代に米国で生まれた大学の知が、特許などの形で巨額の市場価値を生むモデルが世界に広がり、研究人材も時価評価されるようになっています。世界と戦える大学になるには、給与体系もグローバルにする必要があります。

(2023年8月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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