大学の授業での生成AIの活用

大学が授業での生成AI活用を拡大しています。日本経済新聞の調査によれば、520校のうち3割が活用を始めています。就職後をにらんでAIを使いこなす力を育てる動きが目立っています。
活用中の大学に用途を聞くと、AIを使いこなす方法の教育が66%と最多でした。英文の翻訳やプログラミング補助が54%、リポート作成などでの情報収集が51%に上っています。活用する理由では、今後AIを使いこなす力が求められるが81%、使い方次第で批判的思考力や創造性が高まるが66%でした。
不適切な使用事例も多く、大学としてのAI使用に関する指針を作成することが必要となります。520校のうち、生成AIの扱い方に関する指針を作成済みは72%、検討中・未定が22%、未作成は5%でした。また不適切な利用を防ぐ準備教育も必要になります。
生成AIへの対応は、海外の大学でも模索しています。英国のケンブリッジ大学は、不正行為の解説ページで、学生自ら著作物を書くことを要求しています。フランスのパリ政治学院は、AIの使用を明示せずに課題を出すことを禁止しています。米国のカリフォルニア工科大学は、全ての学生が生成AIのアカウントを作成したいと思わない可能性に触れ、教員に公平性を念頭に置いた授業を検討するよう求めています。

 

(2023年12月3日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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