新入社員像の変化

 近年、大卒者数は増え、就職率も上昇しています。働くことに対する意識調査によれば、働く目的を尋ねたところ、一番多かった答えは「楽しい生活がしたい」で42%が挙げています。10年前に比べると割合は3ポイント上がり過去最高になりました。一方、「自分の能力をためす」は、12%で同8ポイント低下しました。就活が楽だった新入社員は、人生の目的も楽を選択するのかもしれません。
 また、どのポストまで昇進したいかという質問に、「社長」と答えたのは11%で過去最低となりました。バブル崩壊後も2000年代初めまでは20%前後を維持していましたが、以後は低下傾向が続いています。経済成長が落ち着き、ほどほどで良いという志向が若者の間で強まっています。就業に対する多様性を反映した結果かもしれません。ワークライフバランスは大事ですが、仕事にも全力投球する意気込みも持って頂きたいものです。

(2016年9月28日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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